美どり和裁
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丸洗いについて
当店は、本来仕立てが専門の会社ですので、お直しも含めてトータルな部分で安心して丸洗いをご依頼になりたいと言うお客様のご要望にお応えしてこのご案内をいたしました。
私自身が安心して頼める業者に丸洗いは依頼しておりますので、詳しくは、下記の内容をご覧になってご依頼になるかお決めください。
丸洗いとは・・・

●仕立て上がった状態のまま、主に絹着物の汚れを洗い落とすドライクリーニングの方法です。
●「京洗い」「生き洗い」「なぎさ洗い」など石油系の溶剤を使った洗い方は、「丸洗い」と同じ意味です。
●皮脂汚れ、ファンデーションなどの化粧品類、バターなどの油類の汚れ等はキレイになります。
●汗しみや雨じみ、血液、お酒、コーヒー、お茶などの水溶性の汚れには効果がございませんので、ご注意ください。
●丸洗いで取れない汚れには、しみ抜き(部分洗い)が必要になります。水、洗剤、その他特殊な薬剤を使って落とす方法です。シミの種類が分かっていると落としやすいので早めの対応が一番の得策です。時間が経つほど取れにくくなります。

丸洗い(石油系溶剤)で落ちる汚れと落ちない汚れ
落ちる汚れ(油性) ファンデーション、バター、チョコレート、油性ボールペンなど
落ちにくい汚れ 口紅、ケチャップ、マヨネーズ、泥はね、
落ちない汚れ(主に水性)

血液、水性ボールペン
醤油、ソース、カレー
ガム、ペンキ、雨しみ
汗、汗じみ、黄変したシミ
ジュース、お茶、コーヒー、牛乳

実はよくあることなんです。

その原因として   ●最初から保管の状態が悪くて、たるみがあったのによく見ていなかった。
            ●業者の丸洗いのプレス加工が悪くて、たるみを出してしまった。

この二つが考えられますが、いずれにしても最初の確認が大事です。当店では、必ず状態を確認してから対処致しますので、ご安心ください。シミの有無などもこの時点でよく見ておけば、程度によって掛ける料金も変わってきます。


当店での丸洗い作業の流れと解説
最初に1点ずつに当店の衣紋掛けに吊してみて、
汚れ・シミの具合身頃にたるみはないかを確認します。シミの場所やたるみの加減などをこの時点で伝票にチェック致します。

お客様と一緒に確認して頂きます!
この時点で、気づかなかった所に汚れを見つけることがよくあります。
手間も掛かりますが、あとあと重要なことですのでよろしくお願い致します。


当店にて

品物の検品確認


新潟の専門加工業者へ

古くから着物の産地で有名な新潟十日町の悉皆専門業者に送ります。


再度検品

プロが見て、生地の劣化や箔の変質、色落ちするような物がないか、ゴミが入っていなかなどを確認して、一緒に洗って良い物同士を振り分けます。


丸洗い

丁寧に専用のネットに1点1点入れてから、絹用の溶剤を使い、着物用ハイテク洗浄機にて洗います。

※溶剤は、絹専用の高価なドライクリーニング溶剤を使用します。石油系溶剤と柔軟剤などを企業独自のノウハウでブレンドして使用していますので、仕上がりは硬くならずふんわりとした風合いを損なわないできあがりになります。


乾燥

最新のハイテクドライ乾燥機によって適度に乾かした後、空調で湿度管理された温室の中で、しわにならないように衣紋に掛けて完全に乾燥させます。

絹の乾燥には、適度な乾燥時間と室温、湿度管理が必要です。乾燥させ過ぎると縮みの原因になったりして、生地に狂いが生じてしまうのです。


しみ抜き
(部分洗い)

この時点で美どり和裁からの汚れ、シミなどの指示をチェックして再度確認し、ドライクリーニングにて取り切れない衿や袖口の汚れをある程度まで、洗い落とします。

下洗いという表現で、衿汚れ等を先に洗う業者もございますが、シミや汚れ自体がどのような性質の物か、初めからすべてわかりませんので、一度ドライ洗いをしてからシミの具合を見ております。

ドライの溶剤では、皮脂、ほこり、排気ガスなどの油性の汚れを落とせますが、水溶性の汗染みなどは落とせないため取れる範囲で生活汚れは落とします。
(着物のシミ汚れにはいろいろな種類の物があり、古いシミ、色やけ、飲食物のしみ、雨じみなどは、丸洗いのドライ溶剤では、ほとんど落ちません。その場合は、しみ抜き代が別途必要になります。)

※ここで一言申し上げますが、今の技術では、かなり古い物でない限り、シミ汚れは、手を掛ければ思った以上に綺麗になります。ただ、そのご予算はお客様の考え方次第ですので、ご相談ください。


プレス加工

乾燥を終えた品物は、フカフカして締まりがありません。蒸気アイロンを使ってプレス仕上げをいたします。この仕上げは、手仕事ですプレス仕上げに使うアイロン台は、着物の中に湿気を残さないように、下から蒸気を吸気するバキュウームが付いています。

※この仕上げは、熟練者が行わないと仕上げによって生地を詰めてしまったりして全体のたるみの原因になってしまいます。ドライ溶剤自体は、生地を釣り合いを狂わせる物ではありませんが、初めにたるみになっていなくてもこのプレスで狂わせてしまうことは、良くあることです。


完成

きちんと畳んで、段差による生地の光やしわが出ないように、着物のへこみの部分には、専用の紙を挟んでたとう紙にに入れます。


美どり和裁へ到着


品物の再度確認

衣紋掛けに吊して仕上がりを確認いたします。
シミの落ち具合や、ほつれ、たるみなどがないか確認します。


たるみ直し

どんな優秀なクリーニング業者でも品物によっては、どうしても多少の裏かぶりは出るものです。
その場合は、責任を持ってお直しして納品致しますので、どうぞご安心ください。

一点一点微調整をしてかぶり直しができるのは和裁所だからです。初めからたるみの無いものは、もちろん丸洗いの料金のみです。

だだし、初めからたるみの見られる物は、程度により最初のお客様との確認時に別途料金を決めて、丸洗い後にお直ししてから納品致します。


お客様へ納品


料金のご案内
※当店では、袷着物の場合、丸洗い後のたるみは必ず確認致しますので、たるみのある物をお客様に納めることはございません。ただし、丸洗い前からあるたるみは、お客様にご確認いただいてプラス料金を頂いております。
○出来上がり品は、すべて専用のたとう紙に入れてお渡しします。
しみ抜き、汗抜きなども承ります。ご相談ください。
品物 料金(税抜き 備考
留袖(比翼付き) 8,000円
振袖 7,500円
袷小紋・訪問着・大島紬類 7,000円
袷羽織・道行き・道中着 6,000円
単衣着物類 5,500円 小紋類も付下げ等のえば物も同じ
襦袢類(居敷当て付、袷) 4,500円 振袖も普通袖も同じ
襦袢類(単衣) 4,000円 振袖も普通袖も同じ
帯類 5,000円
浴衣 4,000円
※袷の着物の場合、初めから身頃にたるみのある品物は、丸洗い後のたるみ直しをセットして、プラス1,500円から承ります。
当店では、丸洗い前にお客様に表裏の釣り合いをご確認頂いています。
ガード加工(撥水加工)  ガード加工をしていない物も、丸洗いの時に加工をしておくと後々
                    安心ですね。汚れの少ないうちがお薦めです。
仕立て上がり品      丸洗いとセットでご依頼の場合、
                  以下の料金から1,000円引きで承ります。
留袖 10,000円
振袖 9,000円
訪問着他袷せ物 8,000円
単衣類 6,500円
帯類 5,500円
襦袢(振袖) 6,500円 袷は、+500円
襦袢(並袖) 6,000円 袷は、+500円
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